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9.心に灯りをともす
「そなたが會津から来たという娘か?」
まっ、松平容保?!
「これは!殿…!いかがなさいましたか?」
「その御召し物は…!」
「変装だ」
「変装…でございますか」
「今日は大棚の若旦那である!なかなか似合っておるであろう?」
「はぁ…」
何でここに?!
普通、お殿様はこういうとこに来ないんじゃないの?
例外なく局長も驚き、全員が地面に正座して頭を下げる。
慌てて、見よう見まねで手をつき頭を下げた。
「来る衆ない。皆、面を上げよ」
わぁ…!
リアル時代劇だ。
みんなが顔を上げたのを確認して同様に。
こういう場合は大人しくしてるのがいちばんよね。
「殿…お寒い中、このような場所へおいでになるとは、いかがなさいましたか?」
「理由があってな」
「理由とは一体?」
「近藤、そなたの言う“面白い會津の娘”に会ってみたかったのだ」
「左様でございますか!是非に」
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