1.悠久の時を超えて、可憐な花は咲く

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たった数十分しか経っていないはずなのに、この疲労感は何だろう。 さすがに、人が斬られてあんな大量の血…なんて見たら気が滅入っちゃう。 あ、でもこれは夢だもの。 悪夢だ… こんな怖い夢もう嫌。 お願いだから早く目覚めて! 夢から覚めて、「やっぱり夢だった」と言って、ほっとしたい。 全く休んだ気がしないし、間違いなく寝不足だ。 「安心しろ。怪我人や病人をとって食うようなことはしねぇよ」 信じていいの…? ああ、なんだか意識が遠のいていく… こんな場面に遭遇したら、夢でも失神しちゃう。 「おいっ!」 「………」 腕がストンと落ちる。 侍に抱えられたまま、気を失ってしまった。 夢かと思った。 夢ならよかった。 どうか夢でありますように、と何度も願った。 まさかこの時、自分の身にとんでもないことが起きているなんて…
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