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「お前…どうした?変だぞ」
「なん…何でもありません」
「何でもないわけないだろ。今にも泣いちまいそうじゃねぇか」
「女の人たちみんな、かわいそうなんだもん…!」
「あぁっ?!」
泣き出しそうなのをぐっと堪える。
「愛がないなんて…ひどい…!うぅっ…」
「何でお前が人の情事に首突っ込むんだよ」
「そうですね…わたし、どうかしてる。ごめんなさい」
どんなに強い人であっても、心を許せる人の存在は必要だよ。
局長たちの他にはいないの?
それとも、いらない?
これからも本気の恋はしないの?
うわべだけの遊びの恋しかしないの?
相手がどれほど土方さんを想ってるかは知らないけど。
愛されることはない。
自分と重なった。
思い知らされる。
だって…
分かってしまう。
伝わってしまうの。
いくらキスをしても、体を重ねても。
この人はわたしを見ていないと。
心からわたしを好きじゃないと。
その想いが本気であればあるほど。
そんなの苦しすぎる。
叶わない恋だと分かってたはず。
ダメかもしれないなんて何回も何回も、何万回も思ったじゃない。
分かってるのになぜ苦しいの?
「お前は本気で惚れたことあんのかよ」
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