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「高貴なお身分とその御手のお力は、弱き者を守るため、どうかいかなるときも公平にお使いくださいませ」
「相分かった。ここでそなたに誓おう」
「お殿様…」
「近藤」
「はっ!」
「そなたも証人だ。會津の皆も、もちろん新選組の皆もな」
世の中の難しいことはよく分かんない。
ただ単純に、大切な人たちがいなくなるのは嫌なの。
大切な人たちが傷つけられるのは嫌なの。
歴史を学ぶたび、疑問だった。
なぜ身分が存在するのか。
なぜ日本人同士が憎しみあい戦うのか。
なぜ人間は戦争をしたがるのか。
そう思うのは、戦争のない国に生まれたからだろう。
身分はなくなったけれど、残念ながら現代社会の中にも差別はまだある。
ここでも現代でも、わたしには何の力もないかもしれない。
歴史を変えるなんて、大それたことはできない。
ほんの小さなことしかできないの。
差別には毅然と立ち向かい。
平和を祈り、声にする。
どんな時代でも絶対に忘れてはいけないこと。
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