3.月あかりは今宵しも

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3.月あかりは今宵しも

これは…神様の気まぐれですか? それとも運命だとでも言うのですか? さもなくば、神様が与えた試練なのでしょうか? サーっと血の気が引いてく、この感じ。 信じらんない… こんなこと誰が信じられる? 「おっと」 力が抜けたところを支えてくれた。 「顔色が戻らないね。悪化したんじゃないか?」 「…すみません」 頭が働かない。 何から考えよう。 まず整理してみる? って、認められないから! タイムスリップしたなんて! 「君の名は?」 「秋月かれん…です」 「“可憐な花”などという、あの?」 「はい…平仮名で」 「それはめずらしい」 そりゃ、斬り合いも迫力あるワケだよ… 演技じゃなくて本物中の本物だもん。 謎すぎて、半信半疑… 認めたくないのに、認めざるを得ない状況。 状況証拠は揃ってる… 「先ほど壬生浪士組と仰いましたが…」 「申し遅れてすまないね。壬生浪士組副長助勤、山南(やまなみ)敬助と申します」 それって新選組の前身の名前? 歴史は詳しくないけど、察しはいいほうだと思う。 だって、あの羽織は新選組だという証明のようなもの。 てことはやっぱりさっきの人は… 土方歳三(ひじかたとしぞう)?! 嫌だ!やめてよね! 着物だから怪しまれずに済んだ。     
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