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永恋はグッズを抱えながら携帯の地図マップを見ながら駅迄の道のりを調べていた。 ここ何処?? どうして誰も居ないの!? 永恋が、さ迷い歩いてる時だった。 『此処から出て来るって本当?』 『本当だって!!』 成程…出待ちの子達か。 永恋は数人の出待ちファンの子達に近寄ろうとすると逆方向から本物の冴島涼月が現れた。 (あっ!涼くんだ…) 永恋は咄嗟に涼月の前に立ち塞がった。 すると涼月のマネージャーが永恋に近寄った。 「ファンの方ですか?」 永恋は声を出さずにコクりと頷いた。 「気持ちは嬉しいのですが出待ちされると困ります。」 永恋はフルフルと頭を左右に振りながら否定していると涼月が永恋に近づき。 「あんた声出ねぇの?」 あっ!涼くんが目の前にいる! 永恋は涼月の目を真っ直ぐに見つめてしまい身体が動かなくなっていた。 「おい!俺の声聞こえてるのか?」 永恋は涼月の声にハッとしてグッズや携帯を床に落として涼月の口を両手で塞いだ。 「んんっ~!!」 「静かにして下さい!私の後ろには出待ちファンが居ます!逆方向から帰って下さい!」 ググッと両手で口を塞がれてる涼月は永恋の両手を掴み引き離し。 「苦しいんだよ!」 「だから静かに…!!」 永恋は涼月を見つめて小声で。 「あそこに居る女性スタッフの名前を教えて下さい!」 「あぁ??」 「良いから早く!!」 「田崎飛鳥」 ありがとう。 永恋は突然涼月の斜め後ろに居る女性スタッフに向かって走り出した。 「飛鳥!!飛鳥だよね?久しぶり!?」 永恋は突然声を上げて田崎飛鳥に抱きついた。 「えっ?ちょっ…!」 「すみません。後ろにカメラを持った男が居ます!すみませんが話を合わせて下さい!私の名前は永恋です。」 涼月と話してた永恋は咄嗟の判断で女性スタッフに抱きついては友達の演技をした。 「もしかして永恋??」 「そうそう!もしかしてこんな所で会うなんて!」 「私もビックリしたよ!」 永恋達のやり取りを涼月は不思議に思い2人に近づいた。 「何?田崎の知り合いなの?」 「そうそう!」 「ふぅ~ん。てか、あんたの眼鏡ださくね?」 「えっ?あっ駄目!」 永恋は涼月に眼鏡を取られてしまった。
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