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「へ?…なんでよ!…答えなさいよ!ここは答える流れだったでしょうが!」
いや流れとか知らねぇ。流れを読めないんじゃない、読まないんだよ、俺は。
心の中でどや顔をする。あくまで表情は無表情で。
そんな俺を目を釣り上げて見るオカマ。
だからイケメンが睨むな。迫力がすごい。
そんなことを考えながらオカマに問う。
「逆に聞くが、なぜ名前を答えないといけない?」
そもそも答える必要ないからな。
そういうと、ミロ…オカマでいいや。
オカマは慌てて
「…えっと、それは…その………あの。」
と、理由を慌てて探している。
イケメンが慌ててるのを見るのはなかなかの眼福だ。
…でも
「無いなら俺は行くぞ。じゃあな。」
オカマに興味はないんだよな。
そう言って先に進もうとしたその時、
「待って!」
「………手を離せ。」
ローブの裾を掴まれた。こういうときだけ反射神経いいな。
狼に襲われたときもその反射神経があれば助かったんじゃないか?
そう思いながらオカマのほうを見る。
「…そう!アタシ、お礼がしたいの!」
「……は?」
オカマが満面の笑みで余計なことを言ってきた。
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