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─僕は聞いた
『ねぇ…なんでよ?』
それは、たった一言だけど、全身で放った言葉だった。
震えが止まらない、今目の前にある光景が現実なのかはたまたそれは嘘なのかわからなかった。
彼は振り向いてこう告げた。
『何でもない、ただ…壊したかった。』
彼は冗談のつもりで言ったのか、それとも本心のありのままの気持ちを言ったのか僕には分からなかった。
彼が正気なのかも分からない。
ただその時の彼は、溜め込んでた全てのものから開放されたように、とても気持ちが良さそうだった。
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