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「変わった様子……」
僕はベッドに突っ伏して頭を抱える。
「特に思い出せません」
「何も?」
「ええと……」
頭は猫と同じ程度で
今以外の瞬間に意識をやるのは難しいんだ。
「しいて言えば……僕の前に現れた時の服装がいつもと少し違いました」
「どんな風に?」
タンクトップにスエットパンツ。
長いニットを引きずって
足元はカジュアルなデッキシューズを履いてた。
「呆れた!」
詳細を伝えると
九条さんはびっくりしたように声を上げた。
「君、その恰好の天宮征司を見て正常だと思ったのかい?」
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