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言われてみれば――だが。
「らしくないとは思ったけれど……単なるイメージチェンジかと」
「彼が自分のイメージをどうすると?」
たしかに天宮征司のイメージはカジュアルの対極にある。
でも分からなかった。
「だってそれ以外はいつもと同じ――残酷でワンマンなやり方で僕を……」
「おっと、それ以上は聞かない方が良さそうだ」
九条さんが不機嫌そうな顔をしたので
僕は慌てておしゃべりな口を閉じた。
でもまだ
やっぱり腑に落ちない。
「壊れるでしょうか?あの人が……」
隠れて浮気はしても
ベッドで違う男の話をするのは気が引ける。
「どうしても想像がつかなくて……」
僕は上目遣いに彼氏の様子を窺いながら
遠慮がちに再び口を開いた。
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