episode229 サイコパス変性 ①

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話は堂々巡りして 「どうせ悪いのは僕ですよ!」 「僕は何にも言ってないぜ」 2人のうちどちらかを選べない やはり僕こそが悪の元凶なのだという結論に落ち着く。 「自分でもどうしたらいいか分からないんです!」 「和樹……」 「正直彼に会うのが怖い」 自分でも驚くほど 僕は取り乱していたみたいだ。 カウンターの向こうでコーヒーを淹れる店員が 店を壊されやしないかという顔で心配そうに様子を窺っている。 「いいですか?正直僕はいつも、九条さんに会う時の方が怖いんだ!時間があいて2人で会う時はいまだにそれだけで緊張するのに、問題が起こった後なんて特に――」 指先が冷たくなって震える。 「おいおい、落ち着けよ」 手の中から滑り落ちそうなカップを掴んで 椎名さんは僕の肩を抱いた。
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