第一話 神と文字

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「なんだ」 「神の遊戯というものは一体なんなのですか? さらにもう一つ聞かせていただきたいのですが、参加に対する拒否権はありますか?」  次に気になったことを俺は尋ねた。  すると神は親切に丁寧に応えてくれた。 「神の遊戯とは、我等神々が各々汝等人間を選び、文字を与え、その字の能力により戦わせ、誰が勝つか賭けるという遊戯だ。汝等人間は欲が深い故、勝者には何でも願いを一つ叶えてやるという、俗にいう賞品を提示すると、拒否権はあるが大抵のものは参加する。加えていうと、今回の試合では勝ち残れるのは2名だ」  何でも願いが叶う、か。  確かに叶えてもらいたい願いはある。  参加する価値はあるようだ。  というより今何か気がかりなことを言っていたような……  今回の試合と言っていたが、今回の試合が指す意味はなんだろうか……  あと、勝者が、2名だったか…… 「つまりは……チーム戦……?」  俺は呟いていた。 「チーム戦、という訳では無い。だが、チームを組むのが優勝への近道だな」  と神は俺のつぶやきに応答する。  チーム戦か……他の人たちはどんな人たちなのだろうか……  なんて思っていると、     
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