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透明なパズル
会社帰りに缶ビールを飲みながら歩く
体に充満するアルコールと
喉をチクチクと刺激する炭酸
同僚の女の子が歩いてきて
すれ違いざまにクスっと笑った気がしたけど
振り返るともういなくなってた
子供の頃にオトナ達が呪文のように唱えてきた「可能性」って言葉は
自分がオトナになり頃にはすっかり影も形もなくって
ボクは毎日その見えない「カノウセイ」を拾い集める日々
ボクには見えないカノウセイ
キミには見える?カノウセイ?
手探りで探すボク
勘だけで探すキミ
目をつぶって感覚を研ぎ澄ますボク
手当たりしだいに掴み取るキミ
それはまるで透明なパズルのよう
永遠に組み上がることがない
それはまるい地球の層
大きすぎてつかみきれない
それをみんなで探すのさ「そう!」
キミの勘と
ボクの手で
遠くで誰かが叫んだ「ここにある」
ボクはビールの缶投げ捨て
つかみにいくのさ
カノウセイ
脱げた革靴が宙を舞った
諦めかけてるキミのココロ「ちょっと待った!」
組み上げるのさ
透明なパズル
ボクとキミで
組み上げるのさ
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