1/15
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ

 鳥迫真月(とりさこまづき)の葬儀が終わった。  涙なぞ出なかった。あるのはただ怒りだけだ、なぜ真月が居なくならなければならないか意味がわからなかった。どうして自分ひとり残されないといけないのか三刀小夜(みとうさや)には理解出来なかった。  真月と出会ったのは高校生の時だった、その頃の私は少しばかり世の中と距離を置いていた、特別これと言って不満があった訳ではないのだが、何もかもが気に入らなかった、生意気だということでレイプされそうになった事もある、全員病院送りにしてやった。やり過ぎだと私の方が加害者にさせられた、障害が残った者もいたらしい、おとなしく私がレイプされてればよかったんだろう、親からはとっくに見放されていた。 「 あなたが三刀小夜ね 感動だわ 」 「 なんだお前 」 「 これはこれは 申し遅れました 私は鳥迫真月 真月ちゃんなのです 」 「 だぁかぁらぁ なんの用だ 」 「 取材よ 生ける都市伝説 三刀小夜に密着取材なのです 」 「 取材ってあんた高校生じゃん 学級新聞ならクラスの友達とやってろ 」     
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!