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プロローグ
「よくぞ参ったなマルコムよ」
王の威厳ある声が広間いっぱいに広がった。
「そなたの活躍は耳に入れているぞ。此度の戦いでそなたが敵将を見事討ち取ったとな。見事であるぞマルコム」
「ありがたきおことば」
そう言い私は一礼した。
今、私は王城の中の広間にいる。ほとんどの国民が一生のうちに入るどころかみることさえないだろう王城の中に。
「勝利の立役者であり、この国の英雄であるそなたには多くの褒美をやると約束しよう」
「ありがき幸せ」
そう言ってまた一礼した。
「また後日に祝賀会を開こうと思っていてな。是非ともそなたにも参加して欲しいのだよ」
王からの直々のお誘いをもちろん断るわけにはいかないので私は
「はい、私でよければ是非参加させていただきたいと思います」
「そうか、そうか。それは良かった。日や時刻については決まり次第伝える。あいにくそう言った細かいことは、決めていなくてな」
笑いながらそう言われたので、私もニコリと笑みを返し
「わかりました。楽しみに待っています」と返事をした。
王は私の返事を聞くなり、嬉しそうにしながら「そなたもまだ疲れがとれてはいないだろうから長居させるのも悪い。」
王はそう私に言い、近くにいた召使いに私を城門まで送り届けるようにと伝えた。そして再度こちらを向き「本当にそなたはよくやった」そう言い場を後にした。
私は最後にもう一度礼をし王室を後にした。
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