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「入社してからずっと見て来たけど、君は本当に頑張り屋さんだよね。
でも、たまにそこが心配になるよ」
陽一は困ったように口元を緩めた。
つられて百々子も苦笑する。
「仕事が大好きな君にお願いがあるんだけど。
資料保管室から取って来てもらいたい企画書があるんだ」
詳しい内容を聞き、陽一の申し出を二つ返事で引き受けると百々子は小走りで向かった。
資料保管室は過去の企画書が厳密に保管されており、扱いにも十分に注意を払わなければならない。
七階フロアの一番奥にあるため用事がなければめったに誰もやってこない、ひっそりとした場所だ。
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