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「みんなには自分から報告したかったから。
ずっと見守ってくれたのに、こんな形で終わってごめんね」
「そんなことがあったなんて……。
どうして一人で抱え込もうとするの?
せめて相談してくれたらよかったのに……寂しいよ」
菜穂の潤んだ瞳にはうっすらと涙が滲んでいた。
「……ごめんね」
「……いや、私こそごめん。
辛い思いをしてきたのは百々子なのに……それに、私もこのところ仕事が忙しかったし、百々子がそういう性格だってことも知っていたのに……。
でも、ミヤと百々子が別れたなんてやっぱり信じられないよ」
菜穂は付き合い始めた時の二人を一番近くで見守って来てくれた友人だ。
透と結ばれた時も誰よりも喜んで祝福してくれた。
それだけに、にわかに信じられないのも無理はない。
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