真相 -春志編-

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休みが明け、花澄と顔を合わせれば、愛しさと気まずさが同居している胸の内に気付かされる。 いくらなんでも早々と吹っ切れた筈はないだろうが、平然と業務をこなして見える裏で、何を抱えているのだろう。 しかし彼女の想いを汲むのであれば、俺の身勝手な感情などを表すべきではないと、抑えるよう努めた。 正社員を目指すことを決めたようで、邪魔もしたくなかった。 翌週には、花澄の誕生日がやって来た。 何らかの祝福を贈りたいのはやまやまだったが、求められてはいないことくらいは重々承知していたので、わきまえた。 寧実からは、1週間余りが過ぎ去っても何の反応もなかった。 このまま連絡を取り合わなければ、別れたことになるだろうかと巡らせながら、俺の心はもう一つの目的に向かいつつあった。 花澄のレポート発表会や面談が終わったタイミングで、計画の決行に踏み切った。 8月に入ってすぐの暑い日だった。
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