後悔という名の代償 Toru Miyase

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「今何時?」 「深夜2時前」 サラッと答える相良は、この過酷な労働環境に慣れ過ぎている。 透は顔を引き攣らせた。 2時!? 嘘だろ、おい。 スマホの画面を開くと、01:52と表示されている。 うわ、最悪……。 俺の体内時計狂いすぎだろ。 仕事に没頭して時間の区別もつかないなんて、社畜にもほどがある。 案の定、恋人の月岡百々子からメッセージが入っていた。 “今日も遅いの?   頑張るのはいいけど、無理だけはしないでね” はぁ、とため息が漏れる。 今日こそは電話しようと思っていたのに。 ここのところこんなんばっかだ。 巧く両立できない自分に嫌気がさす。
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