後悔という名の代償 Toru Miyase‐4

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「常識だよ。 美味しいから食べろよな」 「ああ……サンキュ」 透はそっと受け取った。 「そういえば今日彼女は? 俺、挨拶する気まんまんで来たんだけど。 愛しの百々ちゃんはどこ?」 こいつ、それが狙いで来たのか。 馴れ馴れしく呼ぶなよなんて、 そんなこと言える権限は自分には一切ないので、 透は事実だけを答えた。 「……半年前に別れたんだ」 そう言うと、相良は案の定静かになった。 相当信じられないのかショックで固まっている。 透はふっと悲し気に口元を緩めた。 「……何で。 何で別れたんだよ、だって宮瀬あんなに……」 相良は込み上げてくる感情を堪えるように訴える。 「……いいだろ、もうその話は。 ほら、来いよ」 話を切り上げて廊下を歩き出すと、 相良は腑に落ちない様子でついていった。
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