後悔という名の代償 Toru Miyase‐4

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守ることを成し遂げられなかった自分に対して “許さない”と訴える母親からの メッセージなような気がして、 ずっとずっと苦しかった。   「お母さんへの罪滅ぼしのために、 透くんは私と一緒にいてくれただけ。 絶対に私を突き放すことができないって 分かっていたから、 私はそんなあなたの優しさと弱さにつけこんで 道づれにしようとしたの」 いつの間にか透は母親と綾を重ね合わせて、 自分の罪を軽くしようしていた。 けれどどんなに救おうと手を差し伸べても、 決して心が軽くなることはなかった。 そんなことを今さらながら気づく。
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