後悔という名の代償 Toru Miyase‐4

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あんな女にはならない。 自分はたったひとりの人に愛される、自立した女になるのだ。 母親と縁を切るようにして高校卒業と同時に実家がある厚木を出た。 大学時代はバイトに明け暮れながらも学業との両立に励み、卒業後は夢だった大企業に就職することができた。 けれども東京で確かな自由を得たはずなのに、心が満たされることはなかった。 孤独と自由は紙一重だと、社会に出て痛感し、生きづらさを感じるようになった。 もがいてももがいても心の空白が埋められない。 だから言いようのない寂しさを埋めるように、愛に依存した。
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