後悔という名の代償 Toru Miyase‐5

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日に日に空気が澄み切り、季節はあっという間に秋を迎えた。 気が付けば百々子と別れてから9ヵ月が経っていた。 「宮瀬、忙しいところ本当に申し訳ない。 たった今外注が入ったんだが、今すぐ向かってくれないだろうか」 その日、午後3時を過ぎた頃、 部長はひどく申し訳なさそうに一連の流れを説明した。 場所は二子玉川駅のすぐそばに建つビル。 その3階にある小さな広告デザイン事務所が依頼元だ。 社内SEを雇っていないため、IT環境に詳しい者が常駐しておらず、コンピューターのー不安定が続き、本来の業務に集中できなくて困っているとのことだった。
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