後悔という名の代償 Toru Miyase‐5

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翌日、昼下がりの午後、透と相良は一つとなりにあるたまプラーザ駅にいた。 羽田空港行きの連絡バスが運行されており、南口が停留所となっている。 「電車よりバスのが乗り換えないし楽だから案内して」と言われた通り、自由気ままな相良の要望を応えるためにやって来たのだ。 昨日の気まぐれな天気が嘘のように、 空は雲一つなく青色に澄み切っている。 相良が販売機で切符を購入していると、 そうこうしているうちにバスが到着した。 列に並んだ乗客が次々と係員に荷物を預けて、 バスの中に消えてゆく。 「もう時間か……。 楽しい時間はあっという間ってほんとだね」 大型バスを横目で見ながら、相良は寂しそうに笑った。
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