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真己と父は何故かとても気が合い、スポーツや雑学、父の子供の時の遊びやらで話題は尽きなかった。真己の尊敬する人がうちの父というのだから、その信頼は厚い。
私にとってちんぷんかんぷんな話題だとしても、真己と父が楽しそうに話しているのを見て、私も楽しかった。単純に、真己と一緒にご飯を食べるのが嬉しくてたまらなかったのだ。
しかし、周りはそう見なかったようだ。近所では「しぶしぶ面倒をみている」とか、「迷惑なことだ」などと中傷がされ、学校でもある問題が起こった。
人の口に戸は立てられぬというように、私たちは気にしないことにしていたが、ある日いいきっかけがあった。
登校する時に、ちょうど噂好きのおばさまたちが、私たちの存在に気付くことなく話をしていたのだ。
私はそのおばさんたちに向かって、いきなり元気良く──というよりは大声で挨拶をした。すると飛び上がったおばさんたちは、一応口々に挨拶を返すものの、蜘蛛の子を散らすようにして家の中へと入っていった。してやったりの笑顔を向けると、真己も吹き出してたっけ。
それからはあまり噂を耳にしなくなり、ワイドショーの芸能人ニュースが賑わうと、ついにはぱたりと途絶えていた。
次は学校である。
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