4人が本棚に入れています
本棚に追加
今し方告別式から実家に帰ってきた私は、とりあえず自分の部屋に向かい手荷物をベッドの脇へ置いた。その中の一つに真己のお母さんから手渡された物があり、私はそれを手にベッドへ腰掛けた。
小さめの紙袋の中身は何かのプレゼントのようだった。
私はまだ開封する気にもなれず、くるくると色んな角度でそれを見つめる。そして軽く息を吐いて物に語りかけた。
そのプレゼントが真己からの物だからだ。
「8年も一緒にいたんだしさぁ、家族同然の間柄なんだから、私にくらい言ってもいいんじゃないの?」
もちろん返事はない。私は深くため息をついた。
最初のコメントを投稿しよう!