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その結果僕は翼のうち半分を取り上げられ、天界を一時追放。
下界で罪を償えば翼は戻りまた天使として天界で暮らせる、こういうわけだ。
ただどうやってこんな穢れた世界で罪を償う?
それに追放された天使の存在を耳にしたことはあるが、戻ってきたという話は聞いたことがない。
つまりは、
「全員、この臭いにやられるってわけだ…」
頭の痛さは尋常じゃない。足だって感情の棘により痛くてたまらない。
バイバイ、僕。
そんな自棄になったとき…。
「大丈夫?」
優しい声色、頭の痛さ、足の痛さを忘れるほどの甘い香り。
パッと顔を上げればそこにいたのは傘を僕に差し出してくれている女の子。
人間の年齢計算は得意じゃないけど…子供と大人の中間くらいだから、ええと…
20代とかかな?
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