1/2
15人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ

 赤い稲荷の鳥居が、夕日に輝いている。  妖しいまでの美しさで咲き誇る老桜は、  朱に染まった屍を、冷たく見下ろしていた。  桜花は、滴る血潮を吸い上げたかのように真っ赤だった――
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!