STORY.1 誕生日の朝は

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STORY.1 誕生日の朝は

 雨が降った翌日は快晴と世の中では決まっているのだろうか。  視界いっぱいに青々と広がる空を見て、わたしは目を細めた。  初夏の空気は葉に浮かぶ水滴を美しくきらめかせ、ゆらゆらと揺れる水溜まりは明るい町を映し出す。  まさに爽やか、そんな一言でくくれる朝のこと。わたし――佐藤美緒は18歳の誕生日を迎える。
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