48人が本棚に入れています
本棚に追加
そのまま歩きながら考える。
”家族以外の人間にも私が見えた。彼女が特別霊感が強いということで説明がつくとしても。彼女に触れた。彼女を助けられた。もし、私が助けなかったら彼女はどうなっていたのだろう?あの釣り餌のように私は生き物の生死に関わることには関与できないはずだ・・・・・・。なら、私が飛び込まなくても、謙斗が救っていた?だから、どちらにしても助かる命、運命だったから私にも救うことができたのか?
しかし、私がいなければ釣りなど来てないから謙斗も家族もここにいない、あの海岸の周りを見ても通りかかりそうな人影はなかった。なのに、何故助けることができたのだろう・・・・・・気持ち悪っ。“
昔から答えの出ないような大きな妄想や想像をすると気分が悪くなる。
私は考えることをやめた。ただ、将来有望な一人の女の子の命を救ったという妙な満足感だけ感じていた。
最初のコメントを投稿しよう!