48人が本棚に入れています
本棚に追加
ふすまを開けると・・・
昼間と同じ所に、同じ格好で親父がうちわを仰いでいる。
いつの間にかラジオも切れている。
薄暗い中、電気も着いていない。
“当然か。”
私は電気を着けることなく親父の横に座った。
昼間置いたグラスがそのままになっている。
しかし、昼間ついだはずのビールは無くなっていた。
私は少し微笑むと、持ってきたグラスに新しくビールを注いだ。
「はいよ、冷たいの。」
そう言って親父の前にグラスを置く。
次いで持ってきた自分のグラスにも。
それから、ラジオをつけて局を親父のファンの球団の試合に合わせる。
最初のコメントを投稿しよう!