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「なぁ、もう暑くないだろ?それやめたら?」
いつまでも、うちわを仰ぎ続ける親父に言う。
相変わらず、聞こえているのか、いないのか、
親父はゆっくりとうちわを動かす。
「まぁ、いいけど。」
グラスに口を当てながら暫く一緒に外を眺める。
「あっちの、部屋にはいかないの?あっちの方がおふくろいるだろ?」
親父は黙ったままだ。
「ったく、素直じゃないね。心配してんだろ?」
「・・・どういう心境かは、俺も来年わかるんかな?」
私はビールの入ったグラスを見つめながら話を続けた。
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