1.プロローグ

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どれほど歩いただろう バシャッ 突然、足元から音がした。 ”水たまり?” 足が水に入ったような音。しかし、冷たさは感じない。 私は気にせず進んだ。 私の進む方角に何があるのか知る余地もない。 只、私は “そこ” を目指した。 バシャ、バシャと次第に水たまりは深くなる。 靴はとうに水の中にある。 靴も足も水に浸かった感覚も、水の抵抗の中を歩いている感覚も感じる。 しかし、不思議と冷たさは感じなかった。 私は進んだ。
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