48人が本棚に入れています
本棚に追加
突然、私の右手を誰かが掴んだ
グイッっと強い力で進行方向とは反対方向に引っ張られる。
歩を邪魔される。
もう目の前に答えがある気がするのに。
目指すところがそこにある気がするのに。
「ちょっと、何すんだよ!」
私はやや怒りにも似た感情で思わず叫んだ。
視線が掴んだ腕をたどり相手の顔を見上げる。
だが、暗くて顔がよく見えない。
いや、正確には顔がぼんやりと光っている。
すぐ目の前にいるのに顔が見えない
私は目をこすった。
最初のコメントを投稿しよう!