特になし

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 小籠包は皮が厚くて中の肉汁が感想してかっさかさでいい。北京ダックはペラペラでいい。酢豚は少し酸っぱすぎていい。中華料理の本質は「食い散らかし」だ。  お高い料理も僕は好きだ。フォアグラだの、アワビだの。でもこれらを食べる時、僕はどこか自分が試されているように感じる。今、スプーンの上に乗っているのはただの食材ではない、六百円だ。その一口が六百円だ。お前は果たして味わいつくす事ができるだろうか。口に入れると自然と表情は神妙になり、噛む回数は増える。なんだか食べたものの感想をいい言葉で表現しなきゃ、という気分になる。  その点やっすくてテキトーな中華は楽だ。元から食べきれないほど頼むのだ。自分が食べたい物を食べ、二・三回噛み、飲み込む。はぁ?。そこそこ美味い。
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