love story

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私たちの座席は一番後ろ 前後を分ける通路より後方席には私たちしかいない 平日の夜ということもあり、時間的にも人は疎ら まるで、貸し切りみたい 映画は甘美なラブシーンに差し掛かる ……思っていたよりも結構濃厚なキスを繰り返す スクリーンの中のふたりから、目が離せない 「ねぇ、小夜 」 突如、私の耳元に囁く久我さん 「何ですか? 」 「こうやって会うの……久しぶりだね」 「仕事、忙しかったですもんね。 ……一ヶ月振りくらい、かな」 (ほんとは、一ヶ月と三日……だけど) 「……小夜、今日のスカート短すぎない? 」 「久我さんも、そう思います? 」 やっぱり、そう思われていたんだ…… 囁かれた方の耳朶が、熱い。 無駄な抵抗とは知りつつも、スカートを引っ張り伸ばしてみたりする私
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