第2戦 ぼくとしゃぼん玉

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そしてある程度遊ぶと にいちゃんはストローを 取り出した。 何に使うのかと気になっていたものだ。 兄ちゃんはまたしゃぼん玉を もう一つ作ると しゃぼん玉に ストローを 突き刺した。 割れてしまう!! そう思ったがしゃぼん玉が割れる事は なかった。 そして兄ちゃんはストローに息を吹いた うぇえええ? ぼくはびっくりした。 しゃぼん玉の中にしゃぼん玉がいる。 ふわふわ浮かぶしゃぼん玉の中でそいつは ふわふわと浮いている。 なんだこの世界は。 なんだこの感動は。 ぼくは驚いて驚いてもう 心臓がうるさかった。 兄ちゃんは次々 しゃぼん玉スーパー(そう名付けた) を作っていく。 すると一つのしゃぼん玉に 息を吹き続けた。 大きくなったしゃぼん玉は パチンと割れてしまった。 やっぱりな ぼくはそう思った。 それでも兄ちゃんは諦めなかった。 空気を入れて入れて、 しゃぼん玉スーパー7つめで ようやくそいつはできた。 そのしゃぼん玉はぼくの顔ぐらいに 大きかった。 やりきった顔をしているにいちゃん。 ぼくの前でふわふわと浮かんでいる そのしゃぼん玉キング(名付けた)。 10秒もいかずに割れてしまったであろう そのしゃぼん玉は 僕の中でいつまでも ふわふわ ふわふわ ずっと浮かんでいた。 ぼくはいつまでも このことを忘れないだろう。 「いつまで入ってるの!!」 お母さんのこの声でぼくは 現実に戻ってきた。 こんなにも楽しくて こんなにもワクワクとしたお風呂はきっと 二度とないだろう。 いままでで一番満ち足りた気持ちで お風呂をあがって晩御飯を食べるため 部屋に向かうと お母さんの声で先に急いであがった兄ちゃんは お母さんの前で 正座させられて 長すぎるお風呂について 怒られてた。 ぼくはそれを見ながら 晩御飯のお魚を 昨日の唐揚げ以上に 美味しく食べた。
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