プロローグ

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罪を憎んで人を憎まずなんて言葉があるが、あれは役者が感情を込めずに台詞を棒読みしているのと一緒だな、 実際に悪意をぶつけられた人間が、そんな言葉一つで他人を許せる訳がない、 悪意をぶつけられれば人は恐怖を覚える、いくら許したとしても、その恐怖は記憶に残り毒となる、そしてその毒は事ある事に増し、やがては肉眼で黙視出来るほど、形あるモノに変わっていく、 毒、、人の身体に住み着くこの悪意は、同等かそれ以上の罰を与えなければ罪を悔い改める事など絶対にありえない 毒を盛られた人間に毒を盛ってこそ、初めてその人間は恐怖から解放され相手を許す事ができる、 しかしそれは自らの身体を生け贄とし猛毒を服す覚悟がなければ、魂は死しても永久に負の感情の海を漂う 何故ならば、人間は一番自分が可愛いからだ、、
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