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そう思いながら私は内線を受付へと繋げ、各課の全社員を1階へ集めるようお願いした。
川田社長はアルファだ。50代という年齢でありながらも女性社員にモテている。その中にも社長を狙っている人もいる。それでも彼が今の今まで独身を貫いていたのは、彼も以前の私のようにいつかは『運命の番』に出逢えると信じていたからだ。
今にも鼻歌を歌い出しそうな上機嫌の社長に向かって口を開いた。
「社長、20分後に集会をセットさせて頂きました」
「おお!仕事が早いね神楽くん。あ、そうそう。私が出ていくのと同時にこの会社は私の友人である桐生グループが買い取ることになっていてね、その息子が新社長になるからね」
「…………………」
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