第一話:Siren & the Spooky Kids

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C.I.DA「まあ,60年間彼がもたらしてくれた利益を考えれば,ちょっと厳罰すぎたかも  ね」 C.I.DE「彼にはまだやってもらうことがあるからな,それまでは,みなよろしくな」 C.I.DB「神さまの忘れ物は,はてさてどこにあるのかのぉ」    C.I.DB,椅子にもたれかかり,遠くを見る。    会議室の窓からはよく晴れた青空が見える。(O・L) ○堤防(昼)    座って川の方を見ている若い男性,会社から新しい義体を支給されたローチ(    20)だ。    広い河川敷の先に陽の光を浴びてきらめく水面を見える。じっと景色を見るロー    チ。    ローチの後ろにいた小鳥たちがさえずりながら飛び立つ。スーツ姿の男性が近づ    く。    男性の義体を操る量子(18)だ。 量子「迎えに来ました。ヴァンガード・ゼロ」    ローチ,何も言わず立ち上がる。振り返りざまに, ローチ「ああ」    ローチ,量子の格好を見て少し驚く。量子,にこりと微笑んで, 量子「あなたと行動を共にするんです。せっかくだから服装も真似てみようと」    量子,ネクタイを締め直す。 ローチ「おれのことを,よく知っているようだな」    量子,振り返って歩き出す。 量子「あの日,あなたのナビをしていたのが私です」    ローチ,量子についていく。    堤防沿いの道に車が止まっている。二人がそこに向かって堤防を降りていく。 ローチ「女性だと思っていたが」 量子「念の為です。なんせ次の任務は京極ですから」    運転席に座る量子と,回り込んで助手席に座るローチ。    ヘッドライトが付き,車が走り去る。 量子の声「新品の体には慣れましたか?」    向かいの堤防を越えた遥か先に,天まで届きそうな巨大な建築物がいくつも見    える。 ローチの声「全然」    二人の会話,徐々に小さくなる。 量子の声「それにしても,ヴァンガード・ワンのゴーストを保存したまま戦ってたな  んて。部長,びっくりしてましたよ」 ローチの声「見つけたから助けただけさ」 量子の声「あはは,優しいんですね!」                                   終わり
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