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そうしてある少女は高校生になりました。
高等学校でも、
ある少女は仮面をつけたままでいました。
でもあるときある少女は思いました。
もうこの仮面はいらないからはずそう
居場所は出来たからもういらない
はずそうとしたその仮面は、
もうはずれませんでした。
長い間、そのままで過ごしすぎてしまったのです。
ある少女は悲しみました。
自分のこの個性のせいで
傷ついた顔をしている人を見てしまったから。
その人には後で謝りましたが、
ある少女は嘆きました。
人を傷つけるためにこの個性になったわけではない
居場所が欲しかっただけなのに人を傷つけた
後悔と混乱がある少女を支配しました。
少女は今日も探します。
仮面をはずす方法を。
仮面をはずしてくれる誰かを。
心の奥深くの素の自分を。
大嫌いになった仮面をつけながら。
いつしか思いました。
こんな私、殺してしまいたいと。
こんな私、死んでしまいたいと。
私を助けるのは私でしょうか。
私を助けるのは運命の人でしょうか。
私を助けるのは環境でしょうか。
私を助けるのは時間でしょうか。
彼女を助けるのは___でしょうか。
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