ある所のある少女

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中学生になったある少女は ある日ひとりぼっちになりました。 ある少女は悲しみました。 どうして友だちは離れていくの どうして仲良くできないの ある少女はお母さんに聞きました。 そしてお母さんはこう返しました。 それはきっと、 あなたが皆と仲良くなろうとするからよ、と。 ある少女は分かりませんでした。 皆で仲良くしようとすることがいけないの どうしてそれで離れていくの 誰にその答えを聞いても、 誰もがその答えを濁します。 ある日少女は変わりました。 性格が冷たく鋭い氷のようになりました。 ある日ある噂が出回りました。 ある少女は毒舌、それでいてサディストだと。 その少女は根も葉もない噂だと、 気にも留めませんでした。 ある日少女は考えました。 この噂どおりになれば、 居場所が出来るのではないかと。 今まで居場所が無かったのは、 私の個性(キャラクター)が無いせいではないかと。 ある日からある少女は仮面をつけました。 噂どおりにサディストで、毒舌に振舞いました。 いつかの日その少女の周りには、 その個性(キャラクター)を面白いと思った人たちが 周りに集まり、その少女には居場所が出来ました。 居場所が出来たある少女は 居場所を作ってくれた仮面を大好きになりました。
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