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ひめは、少し、泣きそうになった。
「アルビノや、金髪碧眼などの見た目の人狩り、人身売買はまだ現代にも残っている。
彼らには、牧場の牛みたいに、家畜なんだよ、ボクらは。
牛みたいにあますことなく、奪われて食われてさらわれて壊される運命」
「……ねぇ、ヒト」
ひめは、まっすぐにボクを見つめてそれから言う。
「生活雑貨店みたいなお店って近くにある、かな」
「なんで」
「昔、すんでいた家にも、その前にも、近くにあったから」
ひめがなぜそんな話を始めたのか、ボクにはわからない。
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