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「?」
「チビスケ、ここで俺とルームシェアしない?」と薫ちゃんは笑って言って、
私を4人がけのダイニングテーブルの前に座らせた。
「…」びっくりして声が出ない。
「俺は家事はあんまりできないけど、1人暮らしを始めたい。
静かに生活して仕事と向き合って早く一人前になりたい。
病院の隣はすぐに呼び出されるし、部屋は狭いし、付き合いも大変だ。
俺はチビスケが部屋にいても、気を使わなくていいから楽チンだ。
チビスケはここから裏道通ってチャリで通えば
15分でケーキ屋に着くよ。
家事はチビスケは得意でしょ。
両親が共稼ぎで、おねーちゃんは勉強に忙しかった。
きっとチビスケが担当だったはずだ。
家事をする代わりに部屋代は3万にしとく。
2人で食べる食費も俺が出す。
どう?
いい話でしょ。」
と薫ちゃんはにっこり微笑む。
私は驚いた顔のまま
「一緒に…暮らすの?」
「利害が一致する同居人って事でどう?」
同居人って?!
薫ちゃんとおねーちゃんは恋人なんじゃないの?
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