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「昔、美冬に告白されたけど、断った。」と薫ちゃんは真面目な顔をした。
「…だって、キスしてた。」
「なんだよ。見てたのか。
希望の大学に受かった『ご褒美』だよ。
なんでもいいよって言っといたら、『キスがいい』って。いうからさ。
しょうがねーだろ。約束してたんだから。
家庭教師を辞める時、告白されたからちゃんと断ったよ。
俺にだって、好きな女くらいいるだろ。
気になる？
一人前にヤキモチか？」
「違う！…おねーちゃんと付き合ってるってずっと思ってた。」
「可愛い教え子だよ。
その後は近況報告くらいしてる。
美冬は付き合ってる男がいるらしいぞ。
俺じゃないけどね。」
うそお？
じゃあ、
じゃあ、私は？
決まってる。
デキの悪い教え子ってだけだ。
恋人の妹じゃない…。
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