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その後、薫ちゃんは普通のかおで、食卓につき、
カツオのお刺身と、ナスの味噌炒めでを食べながら、
「あいかわらず、チビスケの飯は美味いな。」と嬉しそうに食事をし、
一緒に並んで食器を洗い始めた。
「か、薫ちゃんは私が好きなの?」と小さな声で聞いてみる。
「俺は嫌いなオンナと、一緒に暮らす気はないな。」
「こッ、恋人にしたいの?自分だけのモノにしたいって…」
「お、誰かに入れ知恵されたか?
俺はさ、チビスケが他の男の前で泣くのを見たくないよ。
他の男と、楽しそうにしているのも…嫌かな。
…チビスケは俺が他の女と一緒にいても気にならない?」
私は食器を洗う手を止め、しばし考えてみる。
…薫ちゃんが女のひとと一緒にいるのは見たことはない
よくわからない。
「…考えてみる。」と小さな声を出すと、
「食器を洗え。ボケっとしてると、終わらないだろ。」
と言いかたはあいかわらず、優しくないけど、
私の頭をポンポンと撫でる手はあいかわらず…優しい。
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