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道の駅のような公共さはないが、価格は少し安価になっていた。地元の人の手料理も出ていて、あれこれ購入してしまった。ここにはレストランが無かったので、外で弁当を食べてみた。
「志摩?どう?」
「ここは、惣菜はいいですが、米はいまいちです」
ここでは、米を購入しないらしい。
休憩所は無いが、芝生の庭が広くて、少し休憩してしまった。
「志摩と食べ歩きなど、初めてだね……」
「はい。産地で食べるのも美味しいですね」
米ばかり食べている気がするが、志摩は真剣に記録していた。この志摩の真面目さが、俺も好きだと思う。
これから少し長く移動して、次の目的地に行く。
「ここに来ないと食べられない!というものがいいですよね……」
それは最近曖昧になってきた。どこに行っても、同じような料理を目にする。
「喫茶店ひまわりで、それをやるならば、朱火駅の周辺の何かでやらないとね……」
「そうですよね……」
朱火は中途半端に都会で、建物も多いが、合間には畑もある。しかし、その畑が美味しそうに見えないのだ。
「いや、待てよ。俺たちの出身地を大きく見出しに付けてしまって、壱樹村の品物で揃えるというのもアリかな……」
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