第二章 朱火定奇譚 飯 二

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「深夜だったせいかな……住んでいた幼馴染は皆死んでしまってさ。残っているのは、館野と西山だけなのに、全然、見つけられなかった」  何が起こったのか、俺にもよく分からないが、きっと今度は会う事が出来るだろう。 「インフルエンザで卒業式を欠席とか、辛かったですね……」 「まあ、その後の火事の方が、辛かったけどね……。それと……昔の仲間が、何度も卒業式をやってくれてさ。きっと、館野も言うよね……」  それは、きっと言うのかもしれないが、困ったように言っても、遠藤は嬉しそうだった。
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