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叶多は、どんどん成長している。心も、身体も。対して、りんは全然成長していない気がする。
保育園の頃から、一番近くにいたと思っていた叶多。
いつも一緒に遊んだ。たくさん話した。手も繋いだし、ギュッと抱き合う事もあった。
ずっと身体が小さめだったりんは、男の子にからかわれる事も多かった。
そんな時、叶多はいつも庇ってくれた。
りんの一番近くにいるのは叶多で、叶多の一番近くにいるのは、ずっとりんだと思っていた。
でも気が付けば、叶多は一人で、すごく遠くにいってしまった。
叶多が何を考えているのか、りんにはわからない。叶多にも、りんの考えている事は、全然わからないだろう。
……私と叶多は違うんだから、当たり前か……
そう思うと、りんはすごく寂しく感じるのだった。
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