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イルビスが保健室前にたどり着くと、その視線の先には緑色に発光する機器を掲げて、それをベッドの上で見つめる男子生徒の姿があった。
「子供を生贄にささげるようなことがなければ、こんなことにはならなかったんだ……」
その男子生徒はエゴ・インベイジョンでアンノウン・ライフ(以下U.L.)に精神を取り込まれていたのだった。
「俺だって、受験とか就職とかで大人の社会に踏み入れるので精神がすり減っていっぱいいっぱい以上だって言うのに、加えて世界を救うだなんてやらされるとたまったもんじゃないよ……!」
イルビスもまた、明日は我が身と思いつつ、その場を去った。
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